PEC-CT導入のご案内

2018年4月より、川崎市立川崎病院にPET-CTが導入されました。これまで、川崎市内のPET-CT施設は北部地域の1施設のみでしたので、南部地域としては初となります。これからは地域の皆さまが遠方の医療機関まで足を運ぶことなく、川崎病院でPET-CT検査を受けていただくことができます。また、地域の医療機関にもPET-CT装置を共同利用していただくことにより、より一層の連携強化と信頼される医療の提供を目指してまいります。
なお、PET-CT共同利用に関する詳細は、患者総合サポートセンターのページをご参照ください。

 

Biograph Horizonの特徴

Biograph Horizon

この装置には、高性能な検出器および最新の撮像技術が搭載されており、高画質の画像データを短時間で収集することが可能です。これにより、患者さんの負担を大きく軽減することができます。

PET-CT検査について

PET-CT検査で使われる18F-FDG(フルデオキシグルコース)は、放射性核種のフッ素(18F)で標識された、ブドウ糖によく似た構造の薬剤です。脳や心臓は、ブドウ糖を使って活動するため、大量のブドウ糖を取り込みます。また、がん細胞は糖代謝が活発なため、正常な細胞の3∼8倍ものブドウ糖を取り込みます。全身のブドウ糖が取り込まれる様子を観察できることから、脳や心臓、がんなどの病気の診断に有用です。

fdgpet

PETの健康保険適用について

PETの有用性が広く認められ(表1)、平成22年から早期の胃がんを除くすべての悪性腫瘍が健康保険の適用となりました。ただし、良悪性の鑑別のためのPET検査は保険適用できないなど、健康保険の適用を受けるための具体的な条件が詳細に定められているので、注意が必要です。

表1.PET-CT適用疾患、適用要件

悪性腫瘍
(早期胃癌を除き、悪性リンパ腫を含む)
他の検査、画像診断により病期診断、転移・再発の診断が確定できない場合
心疾患 心疾患による心不全患者における心筋組織のバイアビリティ診断(他の検査で判断のつかない場合)または、心サルコイドーシスにおける炎症部位の診断が必要とされる場合
てんかん 難治性部分てんかんで外科切除が必要とされる場合

PET-CT装置で虚血性心疾患の検査を実施した場合、診療報酬はPET検査として算定する