当センターの診療は、初診の方は、はじめにリウマチ内科の専門医が担当し、病状に応じて、整形外科、リハビリテーション科の外来担当医に診察して頂きます。内科では、最新の薬物治療を中心とした病気全体の管理を行います。整形外科では、関節リウマチによる関節機能障害に対する手術療法を行います。リハビリテーション科では、装具治療、手術療法後のリハビリテーションなどを中心に行います。
センターの特色
- リウマチ専門医が診療を担当します
- 個々の病状に応じた最善の治療を最適なタイミングで提供します
- 生物学的製剤を含めた抗リウマチ薬による積極的な薬物治療を提供します
- 専門的知識に基づいた手術治療を提供します
- 日常生活を助けるリハビリテーションを提供します
- 高い治療のゴールを目指します
神奈川県リウマチ友の会
関節リウマチや膠原病の患者を中心に組織され、リウマチ膠原病に関する知識の向上・会員相互の親睦を図ることを目的としています。昭和38年7月に約40名で発足し、昭和45年10月から「神奈川県リウマチ友の会J と改組しました。会誌の発行や講演会の開催を通し日本リウマチキャンペーンの一翼となっています。2013年9月7日には、市民公開講座「関節リウマチ市民公開講座 in 川﨑 〜よりよい明日のために〜」を主催しました。友の会への入会をご希望の方はご連絡下さい。代表:太田フミコ(連絡先:fumijoy@mbn.nifty.com)
センターが対象とする病気
当センターでは、関節リウマチや膠原病など、いわゆるリウマチ性疾患全般の疾患の診療に当たります。主な病気を以下に記載します。これらの病気と診断された方、または疑われている方を対象と致します。
関節リウマチ
悪性関節リウマチ
膠原病
全身性エリテマトーデス(SLE)
混合性結合組織病(MCTD)
シェーグレン症候群
抗リン脂質抗体症候群
強皮症(SSc)
多発性筋炎・皮膚筋炎(PM/DM)
分類不能型結合組織病(UCTD)
血管炎症候群
巨細胞性動脈炎(側頭動脈炎)
大動脈炎症候群(高安病)
結節性多発動脈炎
顕微鏡的多発血管炎
アレルギー性肉芽腫性血管炎(チャーグ・ストラウス症候群)
血管炎性肉芽腫症(ウェゲナー肉芽腫症)
アレルギー性紫斑病(ヘノッホ・シェーンライン紫斑病)
混合性クリオグロブリン血症
血清反応陰性脊椎関節症
強直性脊椎炎
反応性関節炎
乾癬性関節炎
炎症性腸疾患に伴う関節炎
成人スチル病
ベーチェット病
リウマチ性多発筋痛症
RS3PE症候群
再発性多発軟骨炎痛風・高尿酸血症
また、以下のような症状がある方は、リウマチセンターにお越しください
関節が腫れて痛む
朝になると手がこわばっている
寒いときやストレスを感じるときに、指先が紫や赤色になる(レイノー症状)
原因不明の37.5度以上の発熱が続いている
日焼けをすると、発熱したり全身が赤くなったりする
口の中に潰瘍ができやすい
筋肉に力が入らない
センターの特色ある診療
内科
【生物学的製剤を含む抗リウマチ薬による治療】
関節リウマチで、関節の炎症や破壊に深く関わっているサイトカイン(TNFアルファ・インターロイキン-6)や免疫担当リンパ球に対する治療です。2003年から使用されるようになり、大きな有効性が示されており、時代を変えた治療薬と言われます。メトトレキセートが効果不十分の場合や副作用などで使用できない方に対して、インフレキシマブ(レミケード)、エタネルセプト(エンブレル)、アダリムマブ(ヒュミラ)、トシリズマブ(アクテムラ)、アバタセプト(オレンシア)、ゴリンマブ(シンポニー)、セルトリズマブペゴル(シムジア)の治療を行います。
【全身性エリテマトーデスなどの膠原病の診療】
膠原病は多彩な臨床症状を示します。診断には、臨床症状、血液や尿の検体検査、そして各種画像検査を組み合わせて行います。薬物治療は、副腎皮質ステロイド薬や免疫抑制剤が中心となりますが、当科では国際的に標準と認められている治療法を選択しています。病態に応じた最適なステロイド治療を行います。重症例ではステロイド・パルス療法、シクロフォスファミド・パルス療法などの治療を行います。
【痛風・高尿酸血症の診療】
痛風・高尿酸血症は関節炎、痛風結節、痛風腎などの尿酸塩が沈着しておこるさまざまな病気を引き起こしますが、メタボリックシンドローム、高血圧、糖尿病などの生活習慣病と密接な関連があり、狭心症・心筋梗塞を代表とする動脈硬化病変のリスクを高めると言われています。近年、ライフスタイルの変化に伴って、痛風・高尿酸血症の患者は増加しています。痛風発作の治療およびその原因となっている高尿酸血症の是正のために、栄養指導を含めた生活習慣の改善と必要に応じて適切な薬物療法を行います。合併する生活習慣病については、内科と連携して診療に当たります。
整形外科
【リウマチ上肢の外科】
チームを組んで各種のリウマチ性障害に対して治療にあたっています。肘や肩、手首の痛みや指の使いにくさなどでお困りの際には、お気軽に上肢外科医にご相談ください。
【リウマチ下肢の外科】
チームを組んでリウマチ性疾患・人工関節手術に対して専門的な医療を提供しています。股関節や膝、足関節や足趾の痛みで相談をご希望の方は、是非下肢専門医師の外来をお受ください。
【リウマチ脊椎外科】
チームを組んで脊椎・脊髄疾患に対して専門的な治療を行なっています。関節リウマチでは、上位頚椎が障害されることがあります。頚部痛・四肢のしびれなどでお困りの際には、脊椎脊髄医師の外来への受診をお勧めします。
リハビリテーション科
整形外科で手術を受けられた方には術後のリハビリテーションを行なっています。手術を受けられない方にも、自助具の紹介、生活運動指導などを行なっています。
当センターで実施の治験および臨床研究一覧
【治験】
(1)LY3009104第Ⅱ相試験(患者組み入れは終了)
対象患者:関節リウマチ
治験段階:第2相、二重盲検試験
使用される治験薬: 経口薬
(2)AIN457第Ⅲ相試験
対象患者:関節リウマチ
治験段階:第3相、二重盲検試験
使用される治験薬:注射薬
【臨床研究】
(1)日本人関節リウマチ患者におけるメトトレキサートの薬物動態解明と最適使用法の確立(MAGIK Study)
対象患者:関節リウマチ、過去にMTXまたは生物学的製剤による治療を受けたことがない患者
医師主導による観察研究
使用される治験薬:メトトレキサート
(2)インフリキシマブによるプログラムドコントロール治療で導入された関節リウマチの寛解維持に関するランダム化比較試験(RRRR Study)
対象患者:関節リウマチ、メトトレキサートによる治療で効果不十分で、過去にインフリキシマブの投与歴がないの患者
医師主導による観察研究
使用される治験薬:インフリキシマブ
(3)関節リウマチ患者において生物学的製剤の休薬、臨床的寛解を達成するための生物学的製剤の治療法の達成(生物製剤による関節リウマチの逐次的寛解維持療法の検討)
対象患者:関節リウマチ、TNF阻害薬が3か月以上投与され、低疾患活動性以上を達成した患者(SDAI≦11)
医師主導による観察研究
使用される治験薬:アバタセプト
(4)ヒュミラの賃金労働就労及び家事等に従事する関節リウマチ患者を対象としたWPAI調査(A NOUVEAU)
対象患者:関節リウマチ、疾患活動性が高く、新たにアダリンマブ投与を予定している患者
医師主導による観察研究
使用される治験薬:アダリンマブ
(5)ヒュミラの高用量メトトレキサートの併用時における日本人リウマチ患者を対象とした安全性及び有効性調査(HAWK Study)
対象患者:関節リウマチ、診断から2年以内で、高容量メトトレキサート治療でも疾患活動性が高く、新たにアダリンマブ投与を予定している患者
医師主導による観察研究
使用される治験薬:アダリンマブ
(6)特発性大腿骨頭壊死症発症機構解明のための観察研究
対象患者:リウマチ性疾患、中等量以上のステロイド治療を受けたことのある患者
医師主導による観察研究、
使用される治験薬:なし
遺伝子解析:あり
外来診療担当表
再診について(予約制)
再診の日時、担当医、検査などについては初診時に担当医から説明致します。
入院について
外来診療を担当した医師がその適応を判断いたします。入院中は、病状に応じて、内科、整形外科の医師が主治医となります。
トピックス
現在、当院外来に通院しているリウマチ性疾患の患者は、月間1,500名を超えています。当センターは、内科系と整形外科系の日本リウマチ学会専門医師6名、さらにリハビリテーション科の医師や理学療法士、日本リウマチ財団認定看護師らが互いに得意な部分を受け持ち、協力して診断、治療を総合的に行います。比較的病期の短い患者に対しては、薬物治療が主となりますが、病期が長く、関節の修復が必要な場合には手術治療も同じ施設で行います。関節リウマチの薬物治療にはメトトレキサートや生物学的製剤(バイオ抗リウマチ薬)も積極的に使用しています。それに伴う副作用が最小限に留めるよう細心の注意を払っています。膠原病や関節リウマチに併発した合併症や薬剤による副作用への対応は、入院して頂き行っています。
手術のみのご紹介もお受けします。関節リウマチに対する人工関節置換術(股・膝・足・肘・肩・手指)や足趾手術、手指の機能再建術などに積極的に取り組んでいます。術後の診療は紹介元にお願いしながら、手術部位の経過観察のみを当センターで行うこともできます。手術対象の方がいらっしゃいましたら、お気軽に当センター整形外科あてにご紹介下さい。
リハビリテーションは、整形外科術後の方に対して外来でも一定期間行なっております。また、手術の有無にかかわらず、生活指導・運動指導、自助具の紹介なども行なっています。
医療関係者の方へ
ご紹介ください
関節リウマチ・膠原病・難治性の痛風および、整形外科手術の対象となる方をご紹介ください。
現在、当院外来に通院しているリウマチ性疾患の患者は、月間1,500名を超えています。当センターは、内科系と整形外科系の日本リウマチ学会専門医師6名、さらにリハビリテーション科の医師や理学療法士、日本リウマチ財団認定看護師らが互いに得意な部分を受け持ち、協力して診断、治療を総合的に行います。比較的病期の短い患者に対しては、薬物治療が主となりますが、病期が長く、関節の修復が必要な場合には手術治療も同じ施設で行います。
関節リウマチの薬物治療にはメトトレキサートや生物学的製剤(バイオ抗リウマチ薬)も積極的に使用しています。それに伴う副作用が最小限に留めるよう細心の注意を払っています。膠原病や関節リウマチに併発した合併症や薬剤による副作用への対応は、入院して頂き行っています。
手術のみのご紹介もお受けします。関節リウマチに対する人工関節置換術(股・膝・足・肘・肩・手指)や足趾手術、手指の機能再建術などに積極的に取り組んでいます。術後の診療は紹介元にお願いしながら、手術部位の経過観察のみを当センターで行うこともできます。手術対象の方がいらっしゃいましたら、お気軽に当センター整形外科あてにご紹介下さい。
リハビリテーションは、整形外科術後の方に対して外来でも一定期間行なっております。また、手術の有無にかかわらず、生活指導・運動指導、自助具の紹介なども行なっています。
受診及び予約方法
診療は医療機関からの紹介・事前予約制です。紹介状をお持ちでない患者・家族からの直接の予約は受け付けていません。 但し、医療機関からの紹介状がある場合は予約センターにて患者・家族からの直接の予約ができます。
かかりつけ医やご担当の先生方は、診療情報提供書をご記入の上、当院の患者総合サポートセンターへFAXもしくは電話でご連絡ください。
予約受付:患者総合サポートセンター(平日8:30〜17:00)
電話:044-246-1289(直通) FAX:044-246-1052
※ | 当センターへの受診を予約する際には「リウマチ膠原病・痛風センター」への受診希望の旨を 患者総合サポートセンターの受付担当者にお伝えください。 ご相談の上、受診日・受診時間、担当医を決めさせていただきます。 |
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※ | 受診日時と担当医師のご希望がある場合は予約時にご相談ください。 |
※ | 前回の受診から1年以上が経過している場合は、予約時にお申出ください。 |
※ | 診療情報提供書とともに画像資料を添えていただくと受診時の負担が減ります。なお、当院ではフィルムに加え画像資料の入ったDVD-ROMやCD-ROMも受け付けています。 |
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