エックス線を使用し、短時間で体の断面を画像化
CT検査はエックス線を使用し、体の断面(輪切り状)を撮影するものです。
撮影部位は全身が対象で、造影剤を使用しない単純検査と造影剤を使用する造影検査があります。撮影時、CT装置の中を通過しますが、圧迫感は少なく撮影は短時間です。
近年では、機器の性能が向上し、撮影したデータから様々な断面の画像化が可能となりました。また、撮影したデータを用いて3D画像を作成し、手術や診断の支援に活用されています。3D画像などは専用の機器で診療放射線技師が作成しています。
検査時間
- 単純検査・・・約10分(造影剤を使用しません。)
- 造影検査・・・約20分(造影剤を使用します。)
検査内容
単純検査
造影剤を使用しない検査で、臓器や骨、筋肉など、その形や状態を画像化します。主に、造影剤を使用しないでも診断ができる疾患や、造影剤を使用すると診断が困難になる疾患に対して行われます。
造影検査
造影剤を使用する検査で、造影剤は主に腕の静脈から注射をします。注射した造影剤は全身の臓器に分布していき、血管や臓器が白く染まります。そのため、単純検査よりも血流の状態や、血管、臓器の状態がより詳しく画像化されます。
~造影検査を受けられる方へ~
- 造影剤を使用する検査の場合、原則、禁飲食(お水は可)です。
- 予約時間が午前の方・・・検査当日の朝食は食べないでください。
- 予約時間が午後の方・・・検査当日の昼食は食べないでください。
- 造影剤を使用すると、まれに副作用(吐き気、息苦しさ、かゆみ、気持ち悪さ、動悸、頭痛、発疹など)が出ることがあります。
- 副作用は注射した直後が最も多く、数時間後~数日後に症状が出る場合もあります。
- 検査後、上記のような症状が出た場合は、平日時間内は受診された診療科へ、夜間・休日の場合は救急外来へご連絡ください。
3D画像
3D画像を作成することにより、臓器と血管の関係性などをあらゆる角度から観察することができます。そのため、手術計画を立てる際などに有用な画像です。
また、臓器や血管ごとに色を変えることができ、輪切りのCT画像よりも視覚的に分かりやすいのが特徴です。
患者様へお願い
CT検査は金属が画像に影響するため、撮影部位によって金属類を外していただくか、着替えにご協力いただいています。
検査に影響のあるもの
・補聴器 | |
・ウィッグ |
・入れ歯 |
・金属のある下着や衣類 |
・カイロ |
・時計 |
・ネックレス |
注意事項
- ペースメーカー、植込み型除細動器(ICD)、妊娠の可能性がある方は、予約時、主治医へお伝え下さい。ペースメーカー、植込み型除細動器(ICD)にエックス線が一定の時間照射され続けることで、誤作動を起こす可能性があります。
- 予約時から検査当日までに妊娠の可能性がある場合は担当スタッフにお申し出ください。
- 授乳中の方は、検査前にスタッフへお申し出ください。
- 検査当日、安全確認のための問診を行います。その際、ご不明な点やご不安がある場合は、担当スタッフへお気軽にお尋ねください。
新規機器を購入いたしました
2021年3月に1台のCT装置を更新しました。
今までの64列CT装置から、新しい装置では80列の検出器が搭載され、高画質と低被ばくを両立し、短時間で撮影できる技術や機能が加わりました。また、CT装置のトンネルの直径が広くなり、体勢の保持が困難な患者様にも、より安定した体位で検査を受けていただけるようになりました。